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AHV誕生 祝10周年!

AHVへの移行が、あらゆる規模の導入においてこれまで以上に容易に

May 21, 2024 | min

Nutanix AHVへの移行と大規模な環境管理をさらに容易にする、新機能、コア仮想化テクノロジーの革新的な改善、導入オプションの拡大を発表できることを嬉しく思います。

10年前、Nutanixは、Acropolis(現在のAHVハイパーバイザー)と名付けられた新しいエンタープライズハイパーバイザーを開発するという画期的な取り組みを開始しました。 仮想化に対するパブリッククラウドのアプローチに触発され、クラウド時代に合わせてカスタマイズされたエンタープライズハイパーバイザーとして構築されました。

仮想化をアーキテクチャの原動力とみなすことが多かった従来のハイパーバイザーとは異なり、AHVは柔軟で堅牢な分散アーキテクチャを採用するように設計されています。Nutanixのエンジニアは、主要なパブリッククラウドプロバイダーが採用している戦略と同様に、仮想化がワークロードを抽象化する可能性を認識していました。レガシーテクノロジーの制約から解放されたAHVは、ITの未来に向けて最適化された、合理的で強力かつモダンなハイパーバイザーとして登場しました。

Nutanix Cloud Infrastructure(NCI)ソフトウェアは、ハイパーバイザーに依存しないように設計されており、初期バージョンはハイパーコンバージドストレージをVMware vSphere環境に提供するように構築されていました。2014年までに、コンピューティング仮想化 ハイパーバイザー戦争 は、VMwareが明らかに勝者として一巡したため、従来の常識では、新しいエンタープライズハイパーバイザーの構築への投資に反対していました。

しかし、Nutanixがその画期的なハイパーコンバージドアーキテクチャーを発表した際、同社のエンジニアは、従来のコンピューティング仮想化に加えて、ストレージとネットワークの仮想化をシームレスに統合する新しいタイプのハイパーバイザーの可能性を思い描き始めました。基盤となるデータプラットフォームがすでに用意されていたため、別のデータベースを構築して維持する必要があった他の主流のハイパーバイザーとは異なり、既存の分散データベースを活用して状態を維持する、軽量で強力なハイパーバイザーを設計しました。

このフルスタック設計により、1-クリックのフルスタックパッチ適用やアップグレードから、プラグアンドプレイのセルフサービスワークロードプロビジョニング、高パフォーマンスストレージ用の最適化されたデータパスまで、これまで不可能だった合理化された運用が可能になりました。また、緊密に統合されたアーキテクチャは、集中的かつ合理的な開発を促進し、AHVは数年という短期間で、高度な仮想化機能をサポートできるようになりました

それから10年が経った今も、パートナーエコシステムとの連携が加速する中、技術革新はさらに加速しています。現在、17,000社以上のお客様がNutanix AHVを本番環境で稼働させており、1,000以上の認証済みアプリケーションがあります。

導入オプションの拡張

従来の仮想化をご利用中の方が代替手段を模索する中、今後登場する新しい導入オプションにより、Nutanix AHVへの移行がさらに容易になり、コスト効率Nutanixも向上します。これにより、最新のサーバーハードウェアを活用したインフラのモダナイズが可能になります。従来の3層構造からの移行または既存の導入済みHCI環境での展開に関心がある場合でも、これらの新機能により、既存のハードウェアをNutanixインフラストラクチャーに再利用することが可能になります。

よりクラウドライクなサービスと俊敏性の提供を目指す組織にとって、従来の 3 層アーキテクチャからの脱却は非常に重要です。 ブレードサーバーを含む既存のサーバーを再利用できるため、Nutanix HCIへの移行による運用のモダナイズを目指すお客様の移行プロセスが合理化されます。

現在開発中のこの新たなAHVサーバー機能は、既存のVMware ESXiホストを再利用してNutanix AHVハイパーバイザーを実行できるようにすることで、3層構造をご利用の方がNutanixへの移行をこれまで以上に容易にします。この技術革新は、初期のHCI実装に関して一部のお客様が抱いていた懸念、つまりストレージとコンピューティングリソースの固定比率に対処するものです。

Nutanixは、ストレージ専用ノード、演算専用ノード、およびクラスター内のノードタイプと構成の組み合わせをサポートするアーキテクチャにより、この課題をエレガントに解決しました。 この柔軟性により、既存の導入オプションが拡張され、よりシンプルな移行とコスト効率の向上が促進されます。さらに、ブレードサーバーのサポートにより、従来の仮想化環境では一般的な展開パターンであったラックマウントサーバーを超える柔軟な展開が可能になります。Nutanixは、Nutanix Elevate Programの一環として、まずCisco UCSブレードサーバーの認証に取り組んでいます。

VMware vSANのお客様も、Nutanixプラットフォームへの移行を検討するようになっています。まもなく、AHVを含むNutanix Cloud Infrastructure(NCI)向けにvSAN ReadyNode構成を再利用できるようになります。vSAN ReadyNodeは、VMwareのHCI製品であるvSANを実行するために特別に用意されたサーバー構成ですが、VMwareからの移行を検討している顧客にとっては、既存のハードウェア投資を活用できるこの機会を高く評価することでしょう。

Nutanixのエンジニアは、広く展開されているvSAN ReadyNode構成でNCIをサポートする取り組みの先頭に立っています。 このイニシアチブは、市場での存在感と顧客の需要に基づいています。

新機能と主要イノベーション

AHVにはエンタープライズ向けの機能がすべて含まれているため、組織は機能を妥協することなくNutanixに完全に移行することができます。現在、継続的な技術革新は、規模に応じた管理の合理化、AHVへの移行の簡素化、中核となる仮想化技術の革新の継続に重点を置いています。

クラウド運用モデルを実現する上で最も重要なことの 1 つは、ユーザーがアプリケーションをセルフサービスで導入・管理できることです。導入の規模が大きくなるにつれ、リソースのバランスを保つために余分な労力を費やすことになります。自動クラスター選択機能は、新しい仮想マシン(VM) が作成されると複数のクラスター間で自動的にバランスをとることによって、この問題に対処します。この機能により、Nutanix管理者からユーザーへのクラウドのようなエクスペリエンスの提供が簡素化され、管理オーバーヘッドを最小限に抑えらることができます。

クラスタ内のリソースのバランスを取ることは非常に重要であり、このタスクは動的スケジューリング機能(ADS)によって管理されます。この機能により、使用率の高いホストから使用率の低いホストに VM をライブマイグレーションすることで、リソースのバランスが保たれます。ライブマイグレーションは AHV の提供開始時から組み込まれていましたが、Micro Stunning の導入により、移行がさらに高速化され、移行中の VM 内で実行されているアプリケーションへの影響が軽減されました。Micro Stunningは、メモリレプリケーションとCPUスロットリングをCPU単位で処理することで、VMの移行の影響を軽減し、特に高アクティブVMや高度に動的な環境で、より高速な移行と安定したアプリケーションパフォーマンスを実現します。

仮想化環境におけるもう一つの重要な機能は、AHVが2021年からサポートしているMetro Availabilityです。Metro Availabilityは、通常は異なる場所にあるクラスタ間の同期データレプリケーションを可能にし、プライマリクラスタに障害が発生した場合には、デスティネーションクラスタ上のワークロードを自動的に再起動します。フルスタックで統合されたNutanix HCIアーキテクチャにより、NCIでのMetro Availabilityの設定と管理は、従来の3層システムよりもシンプルです。

この機能に基づいて、現在開発中の近日公開予定のメトロマルチサイト機能では、2つのクラスタへの同時レプリケーションを可能にし、自然災害やその他の大災害などの際の回復力を向上します。この機能は、2025 年 1 月から EU の金融機関とそれぞれの情報技術 (ITC) ベンダーの要件となるデジタルオペレーションレジリエンス法 (DORA) への準拠を支援するものであり、特に重要です。DORAは、障害が発生した場合の事業継続を支援するために、少なくとも1つのセカンダリサイトを維持することを金融機関に義務付けています。

まとめ

10年にわたる絶え間ないイノベーションを経て、AHVは成熟したエンタープライズハイパーバイザーへと進化し、世界最大級の組織から信頼を得ています。AHVは、最も要求の厳しいエンタープライズワークロードをサポートするために必要な重要なエンタープライズ機能を提供するだけでなく、さまざまなワークロードを大規模に展開・管理するための比類のないシンプルさも提供します。

技術革新のペースは速く、マイクロスタニング・ライブ・マイグレーションの強化の機能強化、自動クラスタ選択、マルチサイト・メトロクラスタリング機能などがその例です。サーバープラットフォームの拡張、特に以前導入したサーバーを再利用する機能により、AHV への移行はさらに容易になり、コスト効率も向上します。

すでにAHVをご利用の場合は、 AOS 6.8にアップグレードして、最新かつ最高の機能を活用してください。AHVを試してみたい方は、 無料お試し版 / テストドライブ でAHVの機能 / 操作性を実際にお試ししてみてください。

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