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農林中央金庫、18,000名のJAバンク渉外担当者向けアプリケーションサービス提供
基盤の柔軟な拡張を実現

スモールスタートと容易な拡張で、より多くのアプリケーションをサポート

導入によるビジネスのメリット

• 共済および信用業務の共通エッジデバイス(タブレット端末)による標準化の実現

• スモールスタートと容易な増設・拡張による柔軟性と効率化

• システム稼働後に発生したアプリケーションの増加への迅速な対応

Kazuhiro Ishida headshot

「 Nutanix は、サービス提供が迅速で、柔軟性に優れています。 保守性や堅牢性、セキュリティ面でも他社に優っています。当庫のビジネス拡大において、 Nutanix には大きな期待を寄せています」

柴崎 光郎 氏
農林中央金庫 事務・ITユニット IT統括部 部長代理
Mitsuo Shibasaki headshot

「 Nutanix で柔軟かつ迅速に増強できる点にも驚きました。 2 年半~ 3 年の間に、容易に拡張し、アプリケーション数を増やすことができ、当庫のサービスの機能性を向上させることができました」

石田 和宏 氏
農中情報システム株式会社 JASTEM事業本部 JASTEM開発二部 副部長

取り組み

農林中央金庫は、農業協同組合や漁業協同組合、森林組合など農林水産業者から成る共同組織の各種金融関連業務を担う日本でも最大級の金融機関。 昨今は、国内最大級のヘッジファンドとしても知られています。しかし、グローバルな利鞘の縮⼩による非金融事業の収益確保や、デジタル化の急速な進展に伴う地域密着型ビジネスへの依存からの脱却が急務となっています。農林中央金庫 事務・IT ユニット IT 統括部 部長代理の柴崎光郎氏は 「これからの 10 年、銀行業ではこれまでとは異なる非連続な変化が起こる」 と見ています。顧客口座を管理するシステムの維持管理にかかる莫大な経費を削減しながら、デジタルを駆使して魅力ある職場を作ることが喫緊の課題となっています。

そうした中、農林中央金庫では、タブレット端末を活用した渉外活動の基盤整備を進めてきました。この基盤は、全国の渉外担当者 約18,000 人が同時に利用できる閉域網の大規模基盤と、投資信託などの提案活動に向けた Web 閲覧を可能にするためのインターネット接続用の中規模基盤の 2 つから成ります。

この基盤が開発されるまでは、全国 47 都道府県で活動していた渉外担当者には統一された事務フローやデバイス端末が存在しませんでした。その活動方法は地域によって大きく異なるため、本取り組みの立ち上げ時、農林中央金庫ではプロジェクトに参加する都道府県の数や利用する端末の台数の見通しさえつかない状況でした。そのため、この課題に対して柔軟な対応が可能なソリューションを選択することが極めて重要でした。

ソリューション

アプリケーションの開発には時間がかかるため、最終的な必要台数や必要時期が定まる前に本プロジェクトに着手することになりました。 まずはスモールスタートし、台数や時期が明確になった後に、システムを拡張する方針としました。 また、システム稼働後には、 お客様への提案業務を支援するインターネット接続用アプリケーションをタブレット端末へ追加導入するニーズもあったため、渉外担当者が利用する端末台数の増加見込みを踏まえて、 3 段階でインフラを増強する方針としました。

こうした観点から農林中央金庫は、渉外担当者用タブレット端末向けのインターネット接続用の中規模基盤において、利用台数の増加による拡張のしやすさだけではなく、その後のアプリケーションの追加導入による拡張の容易性や、国内金融機関の実績なども加味して、 Nutanix Cloud Platform の採用を決定しました。

また、農中情報システム株式会社 JASTEM 事業本部 JASTEM 開発二部 副部長の石田和宏氏は、 「 Nutanix テクニカルアカウント マネージメント ( TAM ) サービスも採用していますが、日々運用する中で生じる疑問や確認事項などについて迅速に対応してもらえるばかりではなく、 定例会を通じて当庫のシステムを把握した上で日々のサポートを頂けています」 と語ってくださいました。

導入効果

農林中央金庫が Nutanix を採用した理由とその効果を柴崎氏は、「採用理由は拡張の容易さです。 Nutanix によって、タブレット端末を利用する都道府県や渉外担当者数の増加に合わせて、⼩さく始めてロスなくインターネット接続用基盤を段階的に容易に増強できました」 と振り返ります。


石田氏は、 「ビジネスニーズの変化が激しい不確実性の高い環境下で、システム稼働後に更にアプリケーションを追加する要件が発生し、基盤拡張が必要になりました。 Nutanix で柔軟かつ迅速に増強できる点には驚かされました。 2019 年にシステムを利用開始した 当初はWeb 閲覧用のアプリケーション 1 つだけだったアプリケーションの数を、 2 年半~ 3 年の間に投信やファンドラップなど 6 種類まで増やしており、容易にサービスの機能強化を図ることができました」と語ります。


これまで同庫は、ストレージのファームウェアをバージョンアップするとサーバー側も変更しないと接続できなくなるなど、環境の不整合に悩まされていました。 Nutanix を導入した現在、毎年 AOS のバージョンアップを行うだけで済み、全て一元管理されているため、システム間の互換性の問題はありません。 「 Nutanix を導入した 3 年間で、当庫は構築の容易さや拡張性、また 3 層構成と比較して事業継続性を実現する安定性が極めて高いことを実感しました。 この安定性は、日々のワークフローやシステム稼働後のメンテナンスに関わる工数削減に大きな効果をもたらしました」と、石田氏は付け加えます。

今後の展開

今回、 Nutanix を採用した渉外担当者向けタブレット端末基盤は約 4 年間稼働しており、同庫はライフサイクル終了が近づいたため基盤の更改を検討しています。 柴崎氏は、「柔軟な拡張性と安定稼働の両立ができることが十分に理解できたため、今後は、インターネット接続用の中規模基盤だけでなく、閉域網の大規模基盤も含めた、渉外担当者が利用するタブレット端末向けの両基盤に Nutanix を採用する予定です」 と今後の方針を説明します。