導入によるビジネスのメリット
- ランニングコストの大幅削減によるROI改善
- IT 管理の内製化による開発速度アップ
- 優れたGUIと可用性向上による生産性の向上
「工具鋼、生産材の生産量は自動車の生産台数に依存しています。コロナ禍や半導体不足の影響が一昨年下期頃から徐々に回復しつつありますが、挽回生産に備えて部材を手配したことで余剰在庫を抱えてしまい、在庫管理がこれまで以上に重要です」
「評価用の VM やテスト用のデータベースが欲しいという要望が出てきたら、Nutanix上で稼働するワークフローシステムを使って申請から承認、構築まで、短時間で容易に新しい環境が利用できるようになりました。『思った時にすぐにできる』ということは、わたしたちにとって本当に素晴らしいことでした」
取り組み
株式会社山一ハガネは、自動車産業向け特殊鋼の卸売が主な業務で、金型の材料になる工具鋼と、部品に加工される生産材の 2 種類から成ります。工具鋼などを豊富にストックして部品製造から配送までを一気通貫で行う「ファクトリーモール」を構築し、鋼材のロケーションを確実に把握できる独自の在庫管理システムで生産材へのニーズにスピーディーに応えています。
株式会社山一ハガネ 取締役 管理本部 管理本部長の小林秀雄氏は、「工具鋼、生産材の生産量は自動車の生産台数に依存しています。
コロナ禍や半導体不足の影響が2021年下期頃から徐々に回復しつつあります。挽回生産に備えて部材を手配したことで余剰在庫を抱えてしまい、在庫管理がこれまで以上に重要です」と言います。
山一ハガネは以前、ほぼすべての基幹系システムをデータセンターでホスティングしていましたが、時とともに無駄の多い高コスト体質へと変貌してしまいました。「 ROI の向上を期待して導入を進めていた各種システムが、いわゆるベンダーロックインの状態に陥り、バックアップも取れないような八方塞がりのオペレーションになっていました」と、改革推進室 IT 戦略 Sec. チーフマネージャーの坂本成俊氏 は語ります。
ソリューション
山一ハガネは、そうした状況を変えるべく、すべてのシステムの運用管理を内製化できる、Nutanix Cloud Platform を採用することに決 めました。売上/請求、入出荷、在庫管理などを行うあらゆる基幹システムをNutanix 上に構築し、売上高や利益率など経営分析データ をPostgreSQL とNutanix Database Service(NDB)を使って運用しています。
また、パソコンや携帯はもちろん工作機など、MACアドレスを持つあらゆるネットワーク機器のアクセスを検出し、そのデータを PostgreSQL に格納してセキュリティ強化に役立てています。さらに、意思決定の迅速化や紙の削減などを目指して電子ワークフローシステムも導入し、Nutanix で運用を開始しました。
「テクニカル・アカウント・マネージメント(TAM)」サービスにより、一線級の担当者から、最新の情報や利用環境における診断情報、仕様変更時のアドバイスなど、ユーザーの立場に立った的確な情報をいただいています」と坂本氏は述べています。
導入効果
Nutanix Cloud Platformによって、運用コストの軽減や作業時間の短縮、ベンダーに依存せず社内判断によって即座に変更などに対応できるメリットが得られました。「評価用の VM やテスト用のデータベースが欲しいという要望が出てきたら、Nutanix上で稼働するワークフローシステムを使って申請から承認、構築まで、短時間で容易に新しい環境が利用できるようになりました。『思った時にすぐにできる』ということは、わたしたちにとって本当に素晴らしいことでした」と坂本氏はプロセスの合理化についても高く評価します。「自社環境下に Nutanix Cloud Platformを導入したことで、光回線のキャリアメンテナンスの都合に振り回されることなく、社内ネットワークの管理に集中できるようになりました」と坂本氏は付け加えます。
改革推進室 IT 戦略 Sec. 主事の上岡直弘氏は、「サポートページの情報が的確かつ豊富なので、いろいろと助けられました。情報がとても探しやすいマニュアルはその典型。キーワードを打ったら、すぐに検索候補が出てくるのは使いやすいと感じました。マニュアルの内容そのものも、大変読みやすい印象を受けました」とNutanix のサポートについて語っています。
GUI の使いやすさのおかげで、日次の稼働チェックから始まり、ウィークエンドカバレッジにおける異常値の検知や NDB のチェックなど、各種オペレーションに容易に対応できます。Nutanixを触るのはまったく初めてのことでしたが、エンジニアが丁寧に教えてくれたので助かりました。また、セミナーなどに参加したことで、システムを理解し、運用管理もしやすくなりました」と、改革推進室 IT 戦略 Sec. の 山下楓加氏は Nutanix の印象について語って下さいました。
今後の展開
現在、自動車産業は「 100 年に 1 度の変革期」と呼ばれるほどの激しい変化の時期を迎えており、EV 化などさまざまな技術開発が加速している最中です。山一ハガネでも、電動車両向け駆動モーターのコア用金型の製造設備などを導入し、柔軟で高効率に生産できる工場自体の DX 化を目指しています。