「Nutanix Cloud Platform によって、保守契約が終了したソフトウェアのみをリプレースすることで、OSを最大限活用できることを期待して導入しました。長年の課題だったハードとソフトのライフサイクルの違いによる無駄なコストや工数のかかるアップデート作業に終止符を打つことができ、積極的に業務システムの構築・改善に注力できるようになりました」
愛知製鋼株式会社 執行職 モノづくり革新本部 ITマネジメント部 部長 大脇 進 氏
「Nutanixの懇切丁寧な教育サービスの提供により、社内の運用面を含めた導入・立ち上げプロセスへの理解が深まりました。教育サービスを通じて、 Nutanix Cloud Platform の移行初体験の運用メンバーや、移行計画を策定したメンバーの不安を取り除くことができたと思います」
愛知製鋼株式会社 モノづくり革新本部 ITマネジメント部 BPR推進室 室長 宇都宮 浩道 氏
「DX推進など、注力したいことが山ほどあるので、限られたリソースを老朽化したシステムの更新だけに投資する余裕はありません。ハードウェアと運用 コストを最小限に抑えながら、オンプレと SaaS のワークロードをバランスよく最適化したいと考えています。その中で、 Nutanix Cloud Clusters など次々と製品リリースがあり、今後の Nutanix に期待しています」
愛知製鋼株式会社 モノづくり革新本部 ITマネジメント部 BPR推進室 鋼・鋼・ステンレスチーム 長屋 伸行 氏
愛知製鋼の主要顧客となる自動車業界では、現在、自動車の電動化に代表される産業構造の変化や、半導体の需給切迫による予測困難な短期間の需要変動などに直面しています。また、新型コロナ禍以降、鉄スクラップやエネルギーなど主原材料の価格が高止まりしています。環境対策も含め、これまでにない市場動向に柔軟かつ迅速に対応できる経営環境づくりに、ITへの期待が高まっています。
愛知製鋼では、こうした変化の激しい時代において、事業の変革で豊かな社会を創造していくために、DXの取り組みによる企業競争力の強化を進めています。具体的には、DX認定事業者の取得や、DX推進フォロー体制の構築、DX推進テーマを登録し、活動しています。
鉄鋼業界の特徴として、設備寿命の長さが挙げられます。一方で、IT機器は比較的短く設備に付随するシステムの老朽更新がセキュリティの維持や安定稼働の観点から、常日頃より重要課題として議論されています。限られたリソースをより前向きなDX推進などのIT施策に投入するためには、膨大な老朽更新業務をスリム化することが課題となります。このため、愛知製鋼では仮想サーバーと仮想基盤のライフサイクルの違いに起因する頻度の高い更新を課題に感じていました。
愛知製鋼は従来、調達・販売・生産管理などを担う業務システムを自社内ホストと3-tierによるサーバー群で運用・管理してきました。今回、これらのサーバー群をNutanix Cloud Platformによる仮想基盤環境に置き換え、装置の新陳代謝と基盤の継続的運用を両立させることで、アプリケーションとインフラの更新に無駄が生じない効率的かつコストを抑えた運用を目指すことにしました。
また、Broadcom社によるVMware社買収をきっかけに、特定の仮想化製品に対する依存体質をリスクととらえ、時代に先行する形でNutanix AHVの導入を決めたという経緯もありました。新環境の立ち上げや運用の経験が無い中、ベンダーの兼松エレクトロニクス(KEL)の手厚いサポートもあり、予想より短期間で大半のシステムの移行に成功しました。また、Nutanixが製品を売って終わりではなく、充実した教育サービスの提供や操作問合せにも対応してもらえるテクニカルサポートなどの体制があったことも、スムーズな立ち上げが実現できた一つの要因であると見ています。
Nutanix Cloud Platform導入の決め手は、オンプレミスでありながら、柔軟なシステムの増設や入れ替えが容易になる点にありました。「高効率で運用やデータ管理がシンプル、場所を選ばずにアプリケーションを展開できるなどのメリットがあるNutanix Cloud Platformを導入しました」とBPR推進室長の宇都宮氏は説明します。
「Nutanix Cloud Platformに切り替えることによって、仮想基盤と仮想サーバーのライフサイクルを切り離すことができるようになったことが実務上、特に重要でした」とITマネジメント部長の大脇氏は振り返ります。これにより、基盤の老朽更新に煩わされず、業務システムの新規構築や改廃に専念でき、その結果、スピード感あるビジネスプロセス・リエンジニアリングに注力可能になったと言います。宇都宮氏も、「この効果は今後もさらに大きなメリットを生み出すはず」と見ています。
また、従来の3-tier型ゲストOSでは記憶領域を固定的に確保する必要があり、非アクティブな状態でメモリーを割り当てるケースが多々ありました。現在は、システム全体として効率的にリソースを運用できるようになり、この結果、「余裕を持ったシステム計画・運用・稼働ができるようになりました」と担当を務める長屋氏は言います。
さらに操作性の良さについても、管理コンソールやその操作方法がわかりやすく、運用の複雑さを軽減しています。Nutanix Cloud Platformは、ソフトウェアの1-クリックアップデートにより運用負荷の軽減とセキュリティ向上に役立っています。レガシーな3-tierアーキテクチャでは負担が大きかったですが、現在は運用上の安心感も向上しています。
現在、愛知製鋼の業務システムは、オンプレミスをメインに運用していますが、近い将来にはクラウド利用やSaaS活用などを含めた柔軟なハイブリッドマルチクラウドによる運用も検討中。設備寿命の長い鉄鋼業において常に課題となるレガシーシステムは、そのもの自体がブラックボックス化しているケースも多く、一朝一夕では対処できない複雑な問題となっています。人的リソースが限られる中、「そうしたシステムを整流化していくことで、業務の効率化とコスト削減を図っていきたい」(大脇氏)としています。
また、愛知製鋼は業務改革=DXにも積極的に取り組んでいます。「今あるものをコンパクトにすると同時に、仕事のやり方自体を変えてコストを削減し、競争力を上げる必要がある」(大脇氏)と製造業ならではの課題を説明しています。「それを実現するのが、自動化でありAI活用」と見ています。バックオフィスでも、自動化やAI活用によって「人が人としてやるべき価値のあるところだけに集中する世界に変えていきたい」。NutanixにはそうしたAI活用の製品や機能も充実していることから「これから非常に楽しみにしている」と期待をあらわにします。
kelnutanix@ml.co.jp | www.kel.co.jp/
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