滋賀大学のサーバー基盤システムを支えるNutanix Cloud Platform、操作性向上でDX化推進を加速

大学内基盤システムの安定稼働やセキュリティ強化を目指し、徹底したクラウド化を進める

主なメリット

  • スナップショットを用いた簡便なバックアップ・復元操作
  • 管理・運用の容易化と操作全体のシンプル化
  • システムカスタマイズ性と対応力の向上
  • 運用面における問い合わせ等コミュニケーションの迅速化

「2017年度に滋賀大学にはデータサイエンス学部が新設され、最近では『デジタル』『ICT』といったキーワードをきっかけに、Society5.0時代を生きる多くの学生が入学してきます。従来からある経済学部、教育学部とデータサイエンス学部がコラボするかたちで文理融合型教育を進める上で、先端教育を支えるサーバー基盤システムとしてNutanix Cloud Platformには期待しています」

「前回のリプレース時に三谷商事よりNutanix社の製品のご紹介をいただき、その際の説明資料がとてもわかりやすく、従来システムから操作性などを大幅に改善できる点を期待しました。導入後、要望通りに操作性の向上が実現され、大変満足しています」

「現在のところ、障害と言える障害は発生していませんが、ソフトウェアのアップデートなど運用面等で問い合わせをすると、いつもとても速いレスポンスでご回答いただいているので、ストレスなく運用・管理に集中できている印象があります」

背景と課題

国立大学法人 滋賀大学は、従来からある経済学部、教育学部に加え、2017年度に国内初となるデータサイエンス学部を新設し、「未来創生」型の文理融合型教育を推進しています。2021年度には、文部科学省が公募する「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」において「リテラシーレベル+(プラス)」に、2022年度にはデータサイエンス学部のプログラムが「応用基礎レベル+(プラス)」に認定されています。

こうした他に例を見ない先端教育を支えるために、2023年度には全学規模で情報基盤システムのリプレースを実施し、学内の情報サービスの機能向上とセキュリティ強化に取り組みました。全学基盤の構築にはクラウドをベースとし、「サーバ基盤システム」「基盤ネットワークシステム」「PCクライアントシステム」を3つの柱としてプロジェクトを進行。今回、この「サーバ基盤システム」に、SIerとなる三谷商事を介して、セキュリティやシステム安定性の強化を主な目的として、Nutanix Cloud Platformを新たに導入しました。

ソリューション

滋賀大学では、前回のリプレース時より、それまでオンプレミスで運用していた学内システムを、商用データセンターを利用したプライベートクラウドに加え、一部パブリッククラウドも利用した仮想化環境に移行させました。今回のNutanix Cloud Platformへの基盤移行を伴ったリプレースでは、一部残っていたオンプレミス運用の環境も合わせてクラウドに移行させ、ほぼすべての環境を仮想化しています。

基盤システムでは教育関係および業務関係システムがNutanix Cloud Platform上で稼働しています。徹底したクラウド移行推進の理由について大内氏は、「電源やセキュリティが強化されたデータセンターにサーバーを集約することで、計画的な点検を含む停電などによるシステム停止などのリスクを排除する」ことを挙げます。また同時に、以前より気がかりだったセキュリティに関する脆弱性にも今回のリプレース時に対応しました。

さらに滋賀大学はNutanix Cloud Platform導入のポイントとして、システム拡張時の簡便性を挙げています。現在はリプレースから時間が経っていないので、特に目立つリソース不足は発生していませんが、将来的にメモリーやハードディスクなどのリソース不足が発覚した際に、シンプルなサーバー構成とNutanix Cloud Platformのスケールアウト容易性のメリットを享受できると期待しています。

導入効果

Nutanix Cloud Platformの導入後、「一番強く感じたのは操作性の良さと管理のしやすさ」と実際の運用を振り返って大内氏は言います。「以前の環境では、一旦リモートで管理サーバーにアクセスしてアプリ経由でサーバーを管理していたが、Nutanix Cloud PlatformではWebブラウザから直接管理画面にアクセスして管理できるメリットは大きい」(大内氏)。また、サーバーの稼働状況も確認しやすくなったと感じています。

さらに、処理速度が向上し、バックアップや復元の操作が容易になった点もメリットとして挙げています。システムを停止させずにアップデート操作が可能な点も、可用性や操作性の高さを印象付けていると言います。特にスナップショット機能が充実しているので、ちょっとしたメンテナンスからサーバー増設やカスタマイズまで幅広くオペレーションの負荷を軽減できる点を評価しています。

今後の展開

成長分野を牽引する高度人材の育成・輩出を担う滋賀大学。そのシステム機能強化を支える環境基盤には、今、管理業務の効率化や自動化を含む強力なDX施策の推進が求められています。今回、滋賀大学が新たに導入したNutanix Cloud Platformでは、環境構成のシンプル化とともに、将来の拡張に向けた柔軟性が見込まれるため、データをフル活用した新しい教育・研究に役立つことが期待されます。

「まだ機能を十分に活用できていないと感じることがあるので、Nutanix Cloud Platformを大いに活用しつつ、管理業務の軽減やDX・自動化などにチャレンジしていきたい」(竹内氏)と期待を込めて将来の基盤環境について語りました。「今後、さまざまなシステム導入や拡張が予想されるので、その際には三谷商事とNutanix社に相談に乗っていただき、操作の容易なソフトウェアや簡便なシステム拡張などのご提案をいただけると嬉しく思います」(大内氏)。