HCI (ハイパーコンバージドインフラ)とはは、サーバーとストレージをインテリジェントなソフトウェアで統合した分散型インフラプラットフォームです。ビルディングブロックを柔軟に構築するため、個別のサーバー、ストレージネットワーク、ストレージアレイで構成される従来のインフラを HCI に置き換えることができます。HCI は、標準的なデータセンターのサーバーハードウェアとローカル接続のストレージデバイス(HDD またはフラッシュ)を組み合わせ、分散型のソフトウェアレイヤーで駆動することで、従来のインフラに伴う課題を解消します。
HCI(ハイパーコンバージドインフラ) は、コンピューティング、ストレージ、ストレージネットワーク、仮想化を含むデータセンターのスタック全体を収束します。HCI は、一般的なデータセンターのサーバーハードウェアとローカル接続のストレージデバイス(HDD またはフラッシュ)を組み合わせ、分散ソフトウェアレイヤーで駆動されているため、従来のインフラの課題を排除できます。複雑かつ高価なレガシーインフラを、業界標準のコモディティサーバー上で動作する分散型プラットフォームに置き換えることで、エンタープライズでは、ワークロードの正確な配置やニーズに応じた柔軟な拡張ができるようになります。個々のサーバーはノードと呼ばれ、x86 プロセッサと SSD、HDD を搭載しています。各ノードで動作するソフトウェアは、あらゆる運用機能をクラスタ全体にわたって分散し、高パフォーマンス、高耐障害性を実現します。
ハードウェアプラットフォームの構成は、さまざまなリソース(CPU、RAM、ストレージ)を個別にスケーリングすることであらゆるワークロードに対応し、グラフィックスアクセラレーション用の GPU の有無にかかわらずプロビジョニングできます。すべてのノードにはストレージ性能を最適化するフラッシュメモリが搭載されており、全てのエンタープライズアプリケーションでレイテンシを最小限に抑えて最大限の I/O スループットを実現する、オールフラッシュのノードも使用できます。
分散ストレージとコンピューティングプラットフォームに加えて、HCI ソリューションには管理ペインも含まれており、HCI リソースを 1 つのインターフェースから容易に管理できます。そのため、サーバーやストレージ、ストレージネットワーク、仮想化の管理を個別に行う必要がなくなります。
データセンターのインフラは 90 年代以降、データ保護と重要なデータベースへの電源供給のために SAN ストレージを中心に設計され、2000 年代初期、仮想化の急増とともに浸透し始めました。
しかし組織のテクノロジーへの依存は高まるばかりで、もはや従来の SAN ベースのインフラでは IT ニーズに対応できなくなっています。SAN ベースのインフラは複雑で扱いにくく、業務の優先順位の変化に対応するために IT チームが必要とする、柔軟かつ効率的なスケーリングができません。
世界的大手の Web スケール企業が、従来型インフラの限界という現実にいち早く直面し、スケーラビリティと信頼性、運用効率の諸課題を解決するために分散システム技術を開発しました。
2009 年、これらの複数の Web スケール企業のエンジニアたちは、自社の運用課題を解決するために開発した技術が市場全体に適応可能であることに気づきました。それらの技術を現実的にエンタープライズ規模のコンピューティングに導入するには新たなアプローチが必要であり、HCI(ハイパーコンバージドインフラ)のコンセプトが生まれました。
現在、HCI は、競争力を維持し、テクノロジー環境の変化に適用し、革新を推進する企業に選択されています。「ハイパーコンバージェンス」という言葉がいつ、誰によって作られたのかは議論が分かれますが、Nutanix は、2011 年に Complete Cluster という HCI に特化した製品を市場にリリースした最初のテクノロジー企業です。
Amazon Web Services(AWS)や Microsoft Azure、Google Cloud といった パブリッククラウドサービスを活用して業務用の IT アプリケーションをデプロイする企業が増えています。柔軟でダイナミックなパブリッククラウドサービスを活用することで、企業は変化するビジネスニーズに臨機応変に対応できます。
しかし、クラウドの利用は、柔軟性の向上を期待できる一方で、クラウドコンピューティングならではの課題もあります。パブリッククラウドでアプリケーションを構築してデプロイするには、従来の IT チームとは異なる専門的なスキルセットが必要であり、既に複雑にサイロ化された組織ではさらなる専門性が求められます。また、パブリッククラウドのリソースの利用は、オンプレミスインフラよりもコストがかかり、管理とセキュリティの課題も生じます。
Nutanix は、HCI がクラウドへの移行において極めて重要な役割を果たすという考えのもと、独自のソリューションを提供しており、他の HCI ベンダーと一線を画しています。HCI ではパブリッククラウドで使用されているシステムと同様の分散システム技術を活用するため、IT 組織は自社のデータセンター内にプライベートクラウドを構築できます。Nutanix HCI の導入により、クラウドコンピューティングの利点を自社のデータセンターに直接取り入れ、俊敏でスケーラブルなインフラを構築できます。また、Nutanix HCI サービスでは、任意のパブリッククラウドにシームレスに接続できます。これにより、 そのようなアプローチのおかげで、プライベートクラウドとパブリッククラウドを一体化したインフラにし、同じツール・同じ手順で一貫してアプリケーションを展開・管理できます。さらに Nutanix HCI は、オンプレミス、パブリッククラウドを含む異なるクラウド環境間でのデータとサービスの移動、容量バースト、ディザスタリカバリのユースケースをシンプルかつ柔軟に実現します。
複雑なレガシーインフラからシンプルなHCI (ハイパーコンバージドインフラ) に移行するメリットは数多くあります。移行の主な理由には、コスト削減、安定したパフォーマンスの向上、データセンターのフットプリントの縮小、IT チームの効率と生産性の向上、インフラの ROI の最大化が挙げられます。
HCI は、通常のインフラスタックを、コンピューティングとストレージ、ネットワーキングを組み込んだ拡張性のある構成ブロックに縮小することでデータセンターの設置面積を削減します。フットプリントの大幅な縮小により、中核のデータセンターと同じインフラをエッジでも実行できるため、さらなる効率化と、耐障害性、びパフォーマンスの向上が期待できます。
個別のサーバーとストレージネットワーク、ストレージアレイを単一のハイパーコンバージドインフラソリューションに置き換えることで、業務に合わせて簡単に拡張できる アジャイルなデータセンターを構築できます。ハイパーコンバージェンスでは、インフラのあらゆる側面を集中管理できます。また、複数ベンダー間の互換性問題を解消して複雑さを軽減し、管理業務を簡素化します。
リソースが不足しても、担当のベンダーにサーバーとソフトウェアライセンスの追加を依頼するだけで、数クリックでデプロイできます。アプリケーションの所有者は、インフラの存在を意識する必要はなくなります。基盤のインフラについて心配する必要がないため、自分たちのワークロードにのみ集中できます。
コンバージドインフラ(CI)は従来のインフラの別の購入方法で、通常、ベンダーやシステムインテグレータによって事前に統合されています。事前に統合されているとはいえ、CI は従来のインフラ同様、ハードウェアを中心としたコンポーネント上に構築されるので、組織のサイロ化を解消したり従来のインフラに関連する問題を解決したりはしません。
では、ハイパーコンバージェンスとはどのようなものでしょうか。ハイパーコンバージドインフラ(HCI)はインフラの設計、購入、デプロイ、管理及び拡張を完全に見直します。HCI はコモディティハードウェアにデプロイされ、あらゆるインテリジェンスをソフトウェアに搭載しています。インフラ環境を幅広く見渡して制御しながら、IT の足かせとなる面倒な作業を自動化できるようにゼロから設計されています。従来のインフラとは根本的に異なったアーキテクチャにより、ビジネスの俊敏性とアプリケーションの可用性、パフォーマンス、セキュリティ、コスト効率の点で劇的な変化をもたらします。
コンバージドインフラとHCI (ハイパーコンバージドインフラ)の比較について詳しくはこちらをご覧ください。
パブリッククラウドサービスと同様、HCI 技術においても、IT チームは現在必要とするものから始め、アプリケーションのニーズに応じて段階的にスケーリングできます。HCI ではモジュール式の構成要素を組み合わせることで、ビジネスニーズの成長に合わせて既存環境を混乱なくスケールアウトできます。それとは対照的に従来のインフラでは、各階層が特定のニーズに基づいて振り分けられています。特に、ストレージは大型のモノリシックなストレージアレイ上にデプロイされるため、設計とデプロイが複雑で、多くの場合アプリケーションの追加により速度が低下します。アレイが満杯になると、ストレージを追加するには別の大型アレイをデプロイするしかなく、追加したアレイは既存のアレイとは別に管理する必要があります。IT チームは このような煩雑さを回避するために、3 ~ 5 か年先を見越した計画を立てようとします。
データは毎年 50% かそれ以上の割合で増加しており、ブロック、ファイル、オブジェクトストレージに保存されています。可視性と制御に関する新たな要件が、ストレージ管理者に対する要求を高めています。また、どのようなストレージアーキテクチャでもクラウドストレージを考慮する必要があります。しかし従来のストレージインフラでは新たな要求に十分に対応できません。従来のインフラはサイロ化されており、複雑で柔軟性に限界があり、十分に活用されていません。
また、従来のインフラは、データの可視性を欠いており、新たなコンプライアンス及び制御の要件にも対応できません。そもそもクラウド以前に設計されたものであるため、クラウドのような機能を採用することは極めて困難です。HCI は、サイロ化を解消し、全てのリソースを単一のリソースに集約することで管理と制御を容易にします。インフラは「インビジブル」 なほうが良く、HCI は、その不可視性をストレージ領域まで拡げます。HCI では、ストレージが必要なときにはストレージのためのノード、コンピューティングの際には CPU のノード、あるいはその中間のノードなど、その時々のニーズに合わせてさまざまなノードを 1 つのクラスタに含めることができます。
一言で言うと答えはイエスです。かつて HCI は VDI や ROBO(リモートオフィス・ブランチオフィス)といったユースケースから始まりました。HCI ソリューションのユーザーが増え、本番環境及びデータセンターのワークロードにシステムを多用したり、将来に向けてリソースを準備したりするようになったことで HCI が急速に普及しました。
適切に設計された HCI ソリューションは広範かつ多様なアプリケーション環境のもとで、大規模なパフォーマンスを実現します。HCI のアーキテクチャが最高のパフォーマンスを実現し、SAN 同様の機能を提供します。現在の HCI はデータベースの認証を受けており、極めて厳しい要件のデータベースやアプリケーションにも適していることが実証されています。
HCI 上で動作するアプリの代表例は次のとおりです。
HCI システムのコンポーネントには分散インフラプレーンと分散管理プレーンがあります。
分散インフラプレーンは、ノードのクラスタ全体で動作し、ゲストアプリケーションにストレージ、仮想化、ネットワーキングサービスを提供します。ゲストアプリケーションが VM またはコンテナベースかは問わず、同じサービスが提供されます。管理プレーンにより、グローバルな HCI リソースを1つの場所、画面で容易に管理できます。これにより、サーバー、ストレージネットワーク、ストレージ、仮想化のための個別の管理ソリューションが不要になります。HCI ソリューションは完全にソフトウェア定義であり、プロプライエタリなハードウェアに依存しません。HCI は、複数のサーバーベンダーによるさまざまなアプライアンスやサーバープラットフォームの選択肢を提供しています。
HCIの特長の 1 つは、既存の IT 環境の大半とうまく統合できる点です。これは、HCI はサーバーやディスク、フラッシュストレージデバイスなどコモディティハードウェア上でデプロイされ、組織のデータセンターやパブリッククラウドサービス、さらにはエッジに至るまで、一元管理可能なシステムの構築に、ソフトウェアに主に依存しているのが理由です。HCI は、最終的には組織の一部の既存インフラを代替する可能性がありますが、ビジネスクリティカルなアプリケーションやシステム、運用プロセスのサポートは万全です。IT スタッフの時間と労力を抑えて、さらなる効率化を期待できます。
ハイパーコンバージェンスは IT エコシステム全てをカバーする単一のソフトウェアレイヤーを提供することでサイロ化したシステムを排除します。シームレスな統合により、システムパフォーマンスと俊敏性、耐障害性の向上を期待できます。ハイパーコンバージェンスの他の利点は次のとおりです。
HCI には多くの利点がある一方で、HCI 技術にはいくつかの課題もあります。しかし、これらの課題は、選択した HCI ベンダーやソリューションによって異なる場合があります。
例えば、一般的にHCI プラットフォームは高いスケーラビリティ機能を提供しますが、なかには特定のベンダーのリソースだけを使用するよう求めるプラットフォームもあります。また、クラウドとの統合性についても、全ての HCI プラットフォームが同じというわけではありません。プラットフォームによっては、データセンターとクラウド間で効率よくシームレスにリソースを共有できない場合もあります。最後に HCI ソリューションは、高可用性を実現するために高度な冗長性も提供しなくてはなりません。しかし選択したソリューションによっては、冗長性が高価なアドオンとして販売されているかもしれません。
通常、HCI ソリューションとベンダーをしっかり吟味することによってこのような落とし穴を回避できます。適切な質問を投げかけ、どのような製品を購入しようとしているのかご確認ください。
ハイパーバイザとハイパーコンバージドインフラは、発音が似ているため混同されがちですが、同じではありません。しかし、ハイパーコンバージドインフラはハイパーバイザに大きく依存しています。ハイパーバイザは、ハイパーコンバージドインフラ上にある仮想マシンとリソース活用を制御、管理するためのソフトウェアの一部です。仮想化は HCI の重要な要素であるため、ハイパーバイザは HCI でも広く使用されています。
HCIをデプロイするときでもそれ以外の場合でも、セキュリティは常に最優先事項です。HCI のセキュリティに関するベストプラクティスをいくつかご紹介します。
HCIが登場した当初は、主にリモートオフィスやブランチオフィス(ROBO)の接続や、リモートワーカー向けの仮想デスクトップインフラ(VDI)を実現するために使用されていました。現在では、組織(およびソリューションベンダー)が HCI の可能性と多くの利点に気づき、より広く使用されるようになっています。今でも VDI と ROBO のために HCI 技術が利用されていますが、その他のユースケースもあります。